毎年ハロウィン恒例のワッシュさんのベストテン企画に参加。自分のオールタイムベストについては何回かブログでもTwitterでも書いていたりするのでさほど悩まず。結果は以下。 2017-10-31 幽霊と未亡人(ジョセフ・L・マンキーウィッツ、1947) 天使のはらわ…
PFFアワードグランプリを受賞した『わたしたちの家』。PFFアワードで記憶に新しいのは昨年準グランプリを受賞した『花に嵐』(岩切一空)。さえない「僕」(監督である岩切自身が演じている)が、大学の映画サークルに入り借用したいわくつきのビデオカメラ…
昨年ぶりにFeDCに遊びにいってきました。今年のFeDCはこの日がラストということで物凄いメンツでしかもオールナイトイベント!の力の入れよう。ちなみにオールナイトってのは前々日くらいに知ったのでホテル代浮いた!ラッキーみたいな(笑)しかしながら、…
ドキュメンタリー映画の巨匠フレデリック・ワイズマンが2010年に発表した『ボクシング・ジム』は、ボクシング映画といっても試合風景を撮影したものではない。ワイズマンが捉えるのはテキサス州のオースティンにあるボクシングジムで日常的に行われる練習風…
昨年の夏頃だったろうか、そのときGREENMACHiNのツアー真っ最中のとき、三重県VOLTEX来ると知った僕は会場に駆けつけて当日もサイコーな気分でライヴを見ていた。見るまではなんでグリマシがトリではないのだろうか?とか考えていたのだけど、トリで出演した…
7年ぶりとなる3rdアルバムをリリースしたheaven in her arms。今年は『黒斑の侵蝕』から10年ということで海外からアナログ盤が再リリースされるなど何かと話題が多い。『黒斑の侵蝕』からのポピュラーなファンだけど、『白暈』そう簡単に売り切れるわけはな…
「すべては夢なのよ。すべての知的生命体は夢を見なければ進化することはできないの。夢を見るには何が必要かわかる?夢を見るには記憶が必要なの。私たちイマージュはそれを持ち合わせていない。この世界、すべての生命が持つ遺伝子情報、すべての生命が歩…
ひょんなことから犯罪世界に身を投じてしまったベイビーは、最後の(借金返済の)仕事を終え*1、ファミレスで働くデボラをデートへ誘う。しかし、裏の掟(お約束)はそう簡単にベイビーを手放そうとしない。犯罪組織とベイビーの反発、犯罪組織と警察の反発…
黒沢清『散歩する侵略者』を見た。金魚を映したファーストショット、歩いている女子高生(恒松祐里)の脚のショット、あっけらかんとしたご近所風景を引きで見せる。彼女が家に入っていく。もがきながらも家に引きずりこまれる女。ドアがバタンとしまる。家…
恐らく名古屋での上映はないだろうと高をくくっていたが、シネマスコーレで公開されたので見てきた。インディペンデント・アニメーションは、映像と音響の関係性についてよくよく考えられて作られているので、なるべき大きなスクリーンと音響施設で体験した…
簡単に記入できてしまうということから、フィルマークスの利便性に甘えてしまい、なかなか映画の感想を書けていないので、たまにはブログにでもアップと思い、面白かった/面白くなかったは別として印象に残っているものを挙げてみる。 『西部の人』アンソニ…
デジタルビデオカメラの発明によって映像メディアは格段に便利になり、高価なフィルムを使用しなくても済むことでローコスト、現像といった工程をなくすこと*1によって時間を圧縮してしまった。もちろん今でもフィルム派*2は存在するが、フィルムとは違った…
「あの時、あーしていればよかった」と思うことが、これまでの人生で何度かあった。そのたびに、そっちに進んだとして成功したかどうかなどわからないんだと自分に言い聞かせるように考えるのをやめてきたのだけど。岩井俊二の『打ち上げ花火、下から見るか…
小学生の夏休みといえば、田舎に住む祖父/祖母の家に遊びに行って毎日グーたら過ごすというのが一般的にも多いのではないだろうか。『も〜っと!おジャ魔女どれみ カエル石のひみつ』も、どれみの祖父の家にいつものメンバーを連れて帰省した2日間を描いて…
昨年、愛知県トリエンナーレ2016にてシュヴィツゲベル『魔王』(2015)がかかっていたのだが、会場が豊橋でもあったことでなかなか足が遠のいていた。そして、いくぞと構えたときにはすでにトリエンナーレは終了していた…。そんな絶望の淵から、Vimeoで購入…
ジョン・ワッツ『スパイダーマン:ホームカミング』を見た。奪われた車を追って広大な土地を懸命に駆け抜けるケヴィン・ベーコン。その奪われた車を運転するのはまだ幼い子供2人組だ。ジョン・ワッツの前作『コップ・カー』はひたすら追っかけっこ。横へ横へ…
是か非かわからなくても真っ直ぐの想いというものは感動させられる。惑星エルトリアに住むキリエは、故郷の星と父親を救うため、人工知能*1イリスとともに地球へやってくる。はやての持つ闇の書を奪うことを計画するが、人様に迷惑をかけてはならないと追い…
日本映画専門チャンネルで放送されていた『密使と番人』。三宅唱だからってかなり期待したのだが、肌に合わなかった。ロケハンや撮影技術(照明,カットバック…)、音響(録音)、ショットの精度含めレヴェルの高さを伺えるが、どうも馬が合わない。ジャンル…
昨年『君の名は。』(2016)が大ヒットしたのは、男女の出会いがドラマチックに演出された物語に多くの人が惹かれただろうか。それまでの新海誠を考えてみると、職人監督的なきらいがあり、普遍的な恋愛映画という物語面よりも背景美術に定評があり、『君の名…
黒沢直輔『絶頂姉妹 堕ちる』(1982)がオールタイムベスト級によかったので、次いで見た『ズーム・イン暴行団地』(1980)だったのだけど、これがあまりにも気が狂った映画でびびる。夫が長期外出しているなかで、ピアノの調律使との不倫が始まるが、巷では連続…
曇天模様の空を見上げながら肌にベタっと張りつく湿気に思わずしかめ面をする。「名古屋の夏がやってきた」と、先日からクーラーをつけ始め、人類はなんだかんだすごいのだなと感心していたが、その文明をもってしても景気は一向によくならないし、世界がい…
ついこの間、何度目かのハッシュタグ遊びが流行っていて、自分も色々と出したのでそれのまとめです。ツイだと流れてしまうので。ツイの文字数制限上10作品の見映えが良かったので10選にしています。■21世紀ベスト ガーゴイル (クレール・ドニ) 魔法少女ま…
今年も早いもので気がつけば半年経過してるらしいです。例年のごとく映画を見る日々が続いております。見逃した映画もたくさんあるのですが、上半期は心霊ビデオを入れて63本見ていたようです。下半期はジェームズ・グレイやボネロの新作が待ち遠しいのです…
今年はボーイ・ミーツ・ガールが調子がいい。時代や容姿を飛び越えて異形なモノとの出会いを描いた『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』はこれまでのティム・バートンの総決算的な映画で、優しさがあふれた愛おしい映画だった。昨年、東京国際映画祭で上…
M・ナイト・シャマラン『スプリット』を見た。短め感想。『スプリット』及び彼の過去作品の結末(次の段落から早速してます)にも言及しているので注意してください。どんなに結末だけの人と言われようともシャマランのよさって、彼の作家性の極地である『レ…
人さまのベストを見るのはとても楽しいことだ。ベストを見る行為はその人の人となりが見えてくる…といったことが言われるが実のところ、人となりが見える/見えないってのは鑑賞者側が勝手に思惑を推測したりする愉しみのひとつ。まあ、真実が見えるかといわ…
告知です!このたび、5月7日(日)に開催される文学フリマで発売開始となる、「アニメクリティークvol.6.0 新房昭之ノ西尾維新、『傷物語』完結記念号」に寄稿させていただきました。企画主旨等は以下リンク先をご覧ください。場所は「カ-31〜32」です。 文…
17年上期で最も楽しみにしていた映画『イップ・マン 継承』を見に行ってきた。(以下、タイトルを『継承』と略します)物語の始まりはマイク・タイソンが「あの小学校の土地がほしい」と、部下たちに小学校を襲わせるところから。たまたまその学校に通ってい…
一夜の映画がこれまでポップであってもいいのだろうかと思うくらいに、『夜は短し歩けよ乙女』は黒髪の乙女がポップな世界に没入していく。黒髪の乙女が一夜にして体験した不思議な出来事は洗礼といったものだろうか。今まで彼女が体験してこなかった出来事…
みんな大好きドニーさんの主演新作の『イップ・マン 継承』がやっと公開(地方順次公開)とのことでTLも賑わっておりますので、この勢いのままドニーさんベストをやってみようといったことに。といっても、ドニーさん主演作品を全て見ているわけではないので…