『ピアノマニア』を観ました。

あらすじ:現代音楽の旗手であるピエール=ロラン・エマールがヨハン・セバスチャン・バッハの傑作の一つとして有名な「フーガの技法」を録音することになり、演奏するピアノにスタインウェイ社の「245番」が選ばれた。同社の技術主任である調律師シュテファン・クニュップファーは、1台のピアノでさまざまな音色を追求するエマールの細かい注文に応えるべく、さまざまな手段を講じてピアノを調整していく。(yahoo映画より)

感想:名演小劇場にて。正直入りも悪いマイナー映画だなと感じていたんだけど、意外とほぼ満席。年齢層は50代以上が多かったですかね。タイトルの『ピアノマニア』通り、ピアニストではなく、裏方の調律師に視点を置いたドキュメンタリー映画。ピアノって楽器は、楽器の中でもかなり取っ付きにくい楽器(自分も挫折してます、ただしキーボードだけど)だと思ってるんだけど、本当に凄い世界ですね。僕には殆ど違いはわからなかったですが、ピアノ一台一台でも、広がりのある音や、優しい音、密度がある音などなど‥‥。基音が元々ピアノごとに違って、どのピアノを調整すれば一番容易いと、ピアノ選びから重要。それから、場所、置く場所、方向、気温、湿度、天井の高さ‥‥。理想な音はいつも頭の中に有るけれども、場所や条件によって調整の仕方が全く違う。どれだけ、その理想な音に近づけさせれるか。演奏者のわがまま、調律師の努力、まじまじとピアノの世界の裏側を観れて面白かったです。只、クラシック演奏するわけなんで、なんとも心地よすぎて途中からウトウトしてしまいまいた。(寝てる人もいたけど!)演奏会前には均一にしてなかった音が、演奏者の好みによっては、演奏会後に調整すると圴一になってるんだよって聞いて恐るべきピアニスト‥‥。と、ずっとすげーなこいつら目線で観てました。一度こういう世界に飛び込んでみたいですね。(1ヶ月くらい)いろんな意味で心地よく観れた映画でした。

評価点:66点