これぞ、完全なる魔なる者「まどマギ叛逆 1st take版」を見た。

劇場公開版(2nd take)より「悪魔っぽい」とか「トラウマを与える」と噂されていた、暁美ほむらの悪魔ver通称「デビほむ」の1st take版がとうとう聞けるということで、「叛逆の物語」の初回限定版を購入。


劇場でこれを聞いていたら完全にトラウマ


2nd take(劇場版)と聞き比べると、「ほむほむ」というキャラが抜け落ちていて、完全に「悪魔」を別のキャラで演じていると感じられた。このような演技に至った背景としては、ほむほむを演じる斎藤千和さんがオーディオコメンタリーで語っています。

1st takeを収録したときには、まだ完全な映像が出来上がっておらず、泣いていたほむほむの心情が明確に伝わらなかったらしい。(泣いていたかわからなかったらしいです)心情が伝わってこなかったから、そのまま「悪魔」を演じたのでしょう。後で映像が完成してから見直したときに、逆算して2nd takeの演技にしたようです。

個人的に好きなほうはやっぱりリテイク版(2nd take)です。

聞き慣れているってのも多少なりともありますが、「叛逆の物語」は大人にならない(なれない)物語だと思っていて、完全なる「悪魔」になってしまったら、それは大人になってしまうことなのでは?と思うのです。通過儀礼じゃないですけど、人は様々な出来事を体験することで大人になっていきます。ほむほむの行ったことは、あの世界で生きることではなく、新たにやり直すことです。決して物事をそのまま「受け入れる」訳ではないので、結果的に成長を拒んでいるのですね。そこで、完全な悪魔を演じてしまうと、まどかを好きだという気持ちを完全に抑える訳ですから、「受け入れる」ということになり少なからず成長に繋がってしまうのではないだろうか。だから、少し迷いや必死さを感じる2nd takeのほうが、あの時のほむほむの心情には自然と感じるし、物語が活きてくるなと思う。

とは言え、斎藤千和さんの「悪魔」の演技は本当に凄いし、オーディオコメンタリーも面白いのでファンなら満足出来るはず。オススメです。ほむほむ