おもひでぽろぽろアラサー魔法少女/『巴マミの平凡な日常』
「アラサーマミさん永遠にマミられる」
発売直後はジュンク堂・丸善でも売り切れてて、数週間後「ああ、後はネットか」とAmazonでポチろうとフラフラしているときに、ジュンク堂よってみれば再入荷で5〜6冊置いてあって即決で購入。『巴マミの平凡な日常』は、『魔法少女まどか☆マギカ』で後輩が出来て先輩ずらして調子に乗った先輩魔法少女巴マミが「マミられる」という造語を作りとともに現役引退*1しかしながら、中学生にしてそのナイスバディーで「ティロ・フィナーレ」という必殺技まで考えてしまう中二精神の塊で友だちもいない巴マミには人気が集中し、「マミさんが生き残っていてアラサーになったら…?」とアンソロジー作品を生んでしまった。それが、『まんがタイムきらら☆マギカ』の中に掲載されている『巴マミの平凡な日常』である。
巴マミの平凡な日常 (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)
- 作者: あらたまい,Magica Quartet
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2013/10/12
- メディア: コミック
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この作品が面白いところは、先に語ったようにまどマギ本編の魅力的だった魔女が作り出す不思議な世界観やそれに付随する人間ドラマを外に追いやって、本編で見られなかったマミさんやその他のメンバーの未来を書いている事だろう。そう、皆が思うマミさんがここにいるのだ。
それと話が180℃変わるが、この間『かぐや姫の物語』の番宣で『おもひでぽろぽろ』が放送されていた。『おもひでぽろぽろ』は高畑勲監督の91年の作品である、「27歳になったタエ子が田舎を求め、10歳の頃の自分と対峙する」と言った内容で、山形の田舎風景を引き出しにつかって自分と向き合いながら人として新たなスタートを切る話だ。僕も今年とうとうタエ子と同じような境遇になってしまうのだけど、アラサーマミさんとタエ子を比較したらどうだろうか?アラサーマミさんは4話で過去の自分と決別する為に大掃除を始めるが、結局最後は魔法を使いゴミを束ねてしまっている。
『おもひでぽろぽろ』は空を飛ぶ描写や10歳のタエ子と対峙してしまうシーンなどファンタジー描写がありつつもノスタルジー溢れるリアリティに集約している。ただアラサーマミさんは、『平凡な日常』を過ごし派遣の仕事もしているが、一人だけ現役魔法少女だったり、魔法の力に頼ったりと、中学生の頃から全く成長していないように感じる。マミさんは中学生時代からあのナイスバディーだったので、あれ以上成長しないという系譜だったのかもしれない…
アラサーマミさんの時間は「もう何も怖くない。私、独ぼっちじゃないもの!」と言ったあの日から止まったままだ。きっとアラサーマミさんはインキュベーターの干渉遮断フィールドによって、「マミられた」あの瞬間から誰にも感知されずに永遠に時を彷徨うだろう。アラサーマミさんよ永遠に!
【下敷き付】 まんがタイムきらら☆マギカ vol.9 2013年 11月号 [雑誌]
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2013/10/10
- メディア: 雑誌
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- 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
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