想像以上に『革命デュアリズム』が大傑作だった!

ぶっちゃけヴァルヴレイヴ一期も二期も観てない不真面目なファンとしては、スマギャンで聞くデュアリズムは短くてなんだか良さがわからなかったのです。そしてとうとう発売になったCDを聴いたら思いのほか、、、というか大傑作でした。
前作『Preserved Roses』はT.M.Revolution×水樹奈々と、作曲が浅倉大介ということもあり、水樹奈々というよりもT.M側の曲だなーという印象がありました。別に不満だった訳じゃないし、『革命ディアリズム』と比べれば全然音楽してるというか、曲になってるって感じで、まとまりがあって力強いバランスのとれた曲だったんですね。

対して『革命デュアリズム』は水樹奈々×T.M.Revolutionで、作曲が数多くの水樹奈々作品を手がける上松範康さんということで、まさに”水樹奈々ソング化”しています。
最近の上松さん作品では記憶に新しい『Vitalization』がありました。この曲もまさに傑作!と呼べるような曲で、個人的には”解き放たれた水樹奈々”、”水樹奈々新境地”という感じで大好きなんですが、ファンからは上松さんが狂いまくってダブステップ使ったり過去最速クラスだったりと、ぶっ飛び過ぎてるので、同時に収録されている「愛の星」のほうが受けが良いようです。確かにあまりにも複雑過ぎてキャッチーさにかけるんですよね。(僕も20回くらいリピートして良さがわかった)そう言った意味からは、初期作品の『Tears' Night』、代表曲の『ETENAL BLAZE』あたりの名曲かつキャッチーなベクトルではないので当然といったら当然。
最近だと『奇跡のメロディア』なんかも名曲でしたね。ぶっちゃけアルバムで聴いていた頃は全然ピンとこなかったんだけど、LIVEで聴いたら素晴らし過ぎて泣きそうになった。
『革命ディアリズム』を聴いていて水樹奈々さんは上松さんについていっていて本当に良かったなーとしみじみ感じていたんですが、LIVEに参加して思うのは上松さんも水樹奈々さんに歌ってもらっていてすごく恵まれているのじゃないかなーということ。歌がうまい人は山ほどいるけど、こんだけ幅広いジャンルを歌い分け、次々と襲いかかる狂った曲(褒め言葉)を完璧に歌いこなす人なんて何人いるの?って思うのです。まさにWIn-Winの関係!

前置きが長くなったけど、『革命デュアリズム』は『Preserved Roses』よりも更に全力全開な作品で、上松さんの前作『Vitalization』のような電子音は控えめになっており、代名詞のシンフォニック・ロックを突き詰めたような作風で基本的にロックの良さが全面に出ています。それだけに、演奏人(特にドラムか)の実力も伴わないと空中分解してしまうギリギリ感があるし、何よりも水樹奈々さんと西川貴教さんのパートが信じられないくらい狂ってる。恐らくJ−POP界でもトップクラスの歌唱力の持ち主同士がしのぎを削って、嵐の中剣と弓矢(是非ジャケットを参照)を全力全開でぶっ放している姿が想像出来る。『Preserved Roses』がシングルコイル使って、一つ一つ想いを大砲みたいにぶっ放しているイメージであれば、『革命デュアリズム』はハムバッカー使って歪ませて想いをマシンガンのごとく打ち続けているイメージ。それと、ジャケットの通りなんだけど、B級シンフォニック・メタルっぽい曲調ですね。

ちょっとベクトルが違うけど、上松さんの曲だったら『Tears' Night』に近いんじゃないかなーと思いました。サビの西川さんと奈々さんの雪崩のような畳み掛け合いはティアナイのような印象を感じましたし、シンセの使い方とかティアナイっぽく感じます。
そんなことからか最近のヴァイタラだったりメロディアや過去のティアナイだったりを少しずつ掛け合わせた上松さんの総決算作品だったんじゃないかなと思いました。

もう人間振り切りまくった二人の全力全開(全壊)の歌声を聴いていると4分が非常に短く感じてしまいます。それほどまでに、ミートしてしまった僕ですが、『Vitalization』よりキャッチーでわかりやすいし、まさに水樹奈々ソングだし、ファンじゃない人にも是非おすすめ!(カラオケで絶対歌えないけどなw


Vitalization

Vitalization

Preserved Roses

Preserved Roses