バトルミュージカルの演出/『映画プリキュアオールスターズ みんなで歌う♪奇跡の魔法!』の感想

『映画プリキュアオールスターズ みんなで歌う♪奇跡の魔法!』を見てきました。いやはやこれがなかなか良作だったのでさらっと雑感を書かねばと。メインキャラはもちろん現在放送中の『まほプリ』のキュアミラクル(朝日奈みらい)とキュアマジカル(リコ)。雑感をダラダラ書いていく。

冒頭からみらいとモフルンの暴走とリコの天然っぷりが発揮されていて、昨日放送された7話といい『まほプリ』勢は掴みが上手い。今作のコピーが「バトルミュージカル」ってだけあって、最初からミュージカルパートもあったしドンパチしまくりだった。いいところでキュアエコーが登場してきた(エンディングでもどセンター)のと、ソルシエールの物語を見ているとちょっと『NS』かな?なんて見ていたので、ソルシエールが歌った時は「おお、プリキュアへ変身か?!」なんて様子で見ていた。(それは叶わず)板野サーカスでてくるところは『マクロス』かよって。でも後々考えてみると、「バトルミュージカル」とひとつの言葉として受け取るより、「バトルとミュージカル」だったんじゃないかなと感じた。

それは2つの要素があったから。バトル要素については前段でいっているように板野サーカスがあったり派手なシーンがあるんだけど『まほプリ』視点で考えると、バトル経験が少ない彼女らは先輩プリキュアに比べて敵にボコボコにされるのは当然。そこで彼女らがバトルを”諦める”ことに対して、先輩プリキュアが彼女たちを再び戦うようにアシストしていたのがいい演出。なにせ”ふたり”を意識させるプリキュアですから、みらい−リコの関係性の上(ふたり一緒ということ)にバトルが存在している。それに世代を超えたクロスオーバー必殺技が決まらない先輩プリキュアをアシストする『まほプリ』勢といった構図を作り、単に戦闘力でない彼女らの戦いのセンスを感じられるようにされていた。

そしてミュージカル要素については今回の敵キャラであるソルシエールに大きく関わっているが、みらい−リコが再会するにもソルシエールの歌が再会に直結していた。冒頭ディスダークが出てくるシーンからこの歌が”聞こえてくる”のが示唆的な演出で、ふたりが互いに歌うことで別空間にいながら視覚化(”聞こえる”)させていた。全ては外の世界(師匠)のせいだと思いこんだソルシエールにとっては外から”聞こえる”ことはナンセンス。だから彼女は苦しむ。師匠の想いを理解することで彼女自身が歌い出すシーンは「聞こえるから歌うへ」って感じでよかったですね。

まあ最後はキュアエコーも出てくるわけで、まさかのプリキュアへ変身?なんてよぎるような舞台が整っていたのですが、バトルとミュージカルを考えると、まああれでもいいかなと気がしないでもない。やっぱ『まほプリ』は『Go!プリ』の衝撃ほどではないにしろ適度にええな、、、とさらに思えた作品になったかな。まあ、途中で堀江由衣onステージみたいなミュージカルシーンありましたが(笑)かなり面白かったです。

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