『Go!プリンセスプリキュア』25話の好きな演出について

ノーブル学園は夏休みを迎えたようで、はるかの家にお泊まり会をすることになったプリキュアたち。今回は、まだ人間界に慣れないトワに対して、みなみ会長がアシストするような回でした。演出がものすごくよかったので、好きな演出をだらだら書いていきます。

みなみ会長の「夏休みの体験」って言葉を言い換えると、「非日常感」なんだと思います。とくに、彼女たちは、ノーブル学園で全寮制の生活をしていますから、俗世となかなか触れ合う機会がない。だから寮から離れると、彼女たちの見ているものもガラッと変わるはずなんですね。今回、それが画に反映されていた。


違和感を際立てさせるナナメの構図


レンズの歪み効果を使った構図


そして、トワが「闇」と向き合う回でもあった。

「闇」をよりいっそう際立てさせるために、「夏休み」を選択しただろうといった感じで、”夏の日差し”が強調されている。しかも、夕方になってもトワの前には「光」がある。「光」が前に立ちふさがっていて、まだ「闇」を克服できていない。季節感を出しながら、キャラの深掘りをするいい演出。

シャットの登場シーンもよかった!川の上流から流れてくるシャット。「夏休み」って社会人的な感覚でいうと「盆休み」なんですね。そうすると彼岸と此岸じゃないけど、「光と闇」の関係でいえば、シャットは対岸側からトワを見つける演出でもよかったはずなんだけど、”あえて”川の真ん中からトワを見つけたのは、彼がまだトワイライトへの気持ちが少なからず残っているから。「やはり美しい」という発言が決定的だと思う。プリキュアとなってディスダークの敵となったはずなのに、どっちつかずの態度になっているのが、登場シーンから表現されている演出だった。


あと最後に、Twitterでも戸惑って思わずグッとくる人が多かったようで、三つ目のスーツケースの存在。まだまだはしゃぎたいはるかに対して「それならいいものを持ってきたわ」と、みなみ。
そして、「そういえば、スーツケースあと一つ残ってたよね」きららの言葉で、視聴者の「視線」がスーツケースに。

「あれ?なんでスーツケース持ってるんだろう?」って一瞬よぎるんだけど、みなみが持っているのは、川岸で花火を出したスーツケース。でも、みなみが「開けてからのお楽しみ」っていうと、このスーツケースの中には何が入っているんだろう?と違和感が残る。でも、結局残された三つ目のスーツケースは開けないんですよ。開けないのがすごい。そしてさらにすごいのが予告のワンカット目。

トワがスーツケース開いているんですよ。幾ら何でも遊び心ありすぎだろ!って。予告まで計算されている演出かどうか知らないけど、寝ても起きてもスーツケースが気になってしょうがないんじゃないかな…。夏コミには間に合うかどうか知らないけど、みなさんスーツケースネタを公式から提供されたので、さて、どうする?高まるね。