『ダークナイト ライジング』を観ました。※ネタバレあり

ダークナイト見に行ったつもりが、やたら壮大になったビギンズだった件

[あらすじ]
ジョーカーがゴッサム・シティーを襲撃するものの、ダークナイトが死闘を繰り広げ彼を撃破してから8年後。再びゴッサム・シティの破壊をもくろむベイン(トム・ハーディ)が現われ……。(yahoo映画より)

[感想]
さあ、待ちに待ちわびた超期待作『ダークナイト ライジング』が公開されました。誰もが『ダークナイト』の続きが観たい、いや、『ダークナイト』が観たいと思いを寄せていたと思いますが、どちらかというと前々作の『バットマン・ビギンズ』に近い作品になっていました。

ざっくりストーリーを説明すると、デントが正義のヒーロー(偽り)として、崇められ、デント法という法律により、ゴッサムシティは平和を取り戻した。
ウェインは、平和ボケになってしまい、バットマンも封印し、杖をつくくらい身体がボロボロに‥‥
そこにトムハーディ演じる"ベイン"が現れ、ウェインを無一文にし、ウェインはバッドマンに戻り、ベインと決戦を迎えます。

一度はベインに負け身体はぼろぼろに‥‥そして、奇跡の生還を果たしベインをやっつけるわけです。

ようするにストーリーは、ビギンズです。

ベインはゴッサムの一般市民を恐怖に陥れ富裕層を襲うようにけしかけ、ゴッサムを破壊し尽くします。クリストファーノーランは、ディケンズの「二都物語」に影響を受けたと言っていますね。
富裕層VS一般市民みたいな構図が得られた訳ですが、この映画のめちゃくちゃな欠点は、ここまで市民をけしかけた割に、富裕層VS一般市民というより、ベインVS警察になっちゃってるってこと。
確かに、普通の市民も暴動起こしているようには見られるんだけど、市民の心情を全く描いてないんだよね。それが致命的な失敗で、あの戦いも警察と悪党が暴れているようにしか見えないんですね。
もう少し、ゴッサム市民の心情を描いて、共産VS民主的な構図にしたら傑作になっていたと思うんですけど‥‥

それに、ウェインがバットマンに戻る瞬間ってのがちょっと軽すぎる。ベインが出てきたからだけれども、それにしても以外とあっさりしてるなーと感じてしまいました。

それにもまして致命的なのが164分と上映時間が長過ぎる。最後だからってやりたいことを全て詰め込みました感が強すぎて、どこかまとめきれていないと感じる結果に。

やっぱり前作ジョーカーが強すぎますね。ベインは格闘タイプでめちゃくちゃ強いけど、意外と人間味があるやつでした。ちょっとベインには泣けた。笑
それと、バットマンシリーズ終焉というよりもクリストファーノーラン自身の集大成らしい作品でした。
最初の飛行機でのアクションシーンは、『インセプション』のホテルで回りながら戦うシーンを思い浮かべたし、ラストにかけての黒幕発覚シーンは、どこか『プレステージ』っぽさも感じましたし、ラストシーンはもろに『インセプション』でしたね。全体的に言えば、『バットマン・ビギンズ』だろうし、これで、ノーランはある種『ダークナイト』の呪いから解き放たれただろうから、そろそろ違う方向性の映画をとってもいいんじゃないでしょうか。
いつまでもBGMで煽りまくった演出は飽きたから、静かな映画撮ってもいいんじゃないの?

まー何が一番の見所と言えば、キャットウーマンのお尻ですよね。アンハサウェイはエロさで言えばピカイチ。でも、マリオン綺麗なのに、二回も自分の作品で殺すとはなー。悲劇が似合うのかな笑

評価点:42点


[作品概要]
作品名 :『ダークナイト ライジング』(原題:THE DARK KNIGHT RISES)
監督  :クリストファー・ノーラン
製作年 :2012年
製作国 :アメリ
上映時間:164分