今、このアクション映画がアツい!『トリプルX:再起動』と『ドラゴン×マッハ!』!!!!!!

アカデミー賞で『ラ・ラ・ランド』と思いきや、『ムーンライト』だったということで世間がざわざわしているらしいですが、アクション映画界隈というかドニ―・イェン大好きクラスタたちの間では、トリプルX:再起動』の話題で持ちきりのタイムライン!僕も見てきたので感想というか、「見てきた!!」といったことを言いたいがためのエントリー!

トリプルX』シリーズはこれまでに2本作られているが、新作である『トリプルX:再起動』の為に予習していく必要性はないといっていいだろう。物語的なつながりは殆どない。シリーズ初心者大歓迎のアクション大作に仕上がっている。僕もリアルタイムで1作目を見ているのだけど、殆ど物語を覚えていない。ただ、ヴィン・ディーゼルの肉体と彼から放たれるアクションは忘れられないものとなっており、彼の登場シーンには「アイツが帰ってきた!!」という幸福で満たされた。

そして、今作の見どころの1つは何といっても昨年『ローグ・ワン』(2016)に出演し更なるファンを獲得したドニ―・イェンだろう。彼の登場シーンは、いかにも「ドニ―さん出てきたゾー!」なダイナミズム溢れるかっちょいいアクション!ドニ―さん走った!飛んだ!ぶち破った!殴った!蹴った!撃った!っていう、まさに竜巻のような体術のオンパレード!ドニ―イェンの圧倒的なかっこよさに酔いしれる。

物語は衛星を操作できる装置が奪われてしまい、それを奪ったり/奪われたりっていうことを繰り返す。一応「スパイ映画」という体なので、007的な装置も出てきたシリーズなのだけど、今回は、より身体で乗り切る気合と根性映画。パンチ力が数倍に跳ね上がる!銃弾受けても効かない!みたいな闘いに特化した装置ばかりだ。でも、ドニ―さんは銃弾を受けるし、危機一髪みたいになるけど何食わぬ顔で生還!ぜんぜん死ぬ気がしない!マジ超人!

散弾のごとくショットが積み重ねられアクションも多少見ずらいところがあるのだが、完全にケレン味でねじ伏せているので気にならないで鑑賞できた。1ついうのであれば、ヴィン・ディーゼルvsドニ―イェンの高架下での状況化+アクションをもう少し引き伸ばしてほしかったかな。車の進行と並走して戦うってシーンは、前景と背景が連動していて妙な快感があったのだけど、すぐ終わってしまったので。

とにかく高カロリーのアクションが見たいなら見ると吉ですね!っていう『トリプルX:再起動』グッド!!!あと、えっちなおねーちゃんも出てくるのでよりグッド!!!そして、更に肉体vs肉体の血と汗のファイトを欲している人には『SPL2/ドラゴン×マッハ!』を摂取しよう!

こちらも『SPL/狼よ静かに死ね』(2005)の続編となるが、物語的なつながりは殆どない。『SPL/狼よ静かに死ね』は直球の香港ノワール+アクションに徹した映画でドラマもアクションも素晴らしいものだったが、『SPL2/ドラゴン×マッハ!』は良くも悪くもドラマもアクションもマシマシの超・高カロリー映画に仕上がった。

前作ではドニ―・イェンが出演していたが、今作はもちろん出演なし。ということでアクションが控えめか?と思えば、そうではなく、派手にドンパチを繰り広げる。映画の中盤では、「なんだこの長回しは!」と開いた口が閉まらないほどの奇跡的なスーパーアクションの連続をワンショットでおさめてしまう。人が頭上からバンバン落ちたり、複数人を相手にしながら1人でバッタバッタ張り倒していく快感!画面上でいったい何人が戦闘しているのか?よくカメラがぶつからないで、ここまでの縦横無尽な動きを捉えるな!?とか、ほんとに奇跡的なシーンなのだ。今後、この手の長回しシーンを内包する映画はこのシーンと比較されることに覚悟しなければならないのかもしれない。

また、前作で見せたようなナイフ使いとの戦い(中ボス的な)も、アップデートされており、興奮するし、何といってもラスボスとの死闘だろう。お前らはどんだけ飛び膝蹴りで飛ぶんだ?とか、どんだけ殴られても立ち上がり、致命傷を食らってもまだ死なない!といった人間離れした死闘が繰り広げられる。例えば『ザ・レイド』(2011)なんかもシラットを駆使して映画の中のアクションをアップデートしてきたけど、『ドラゴン×マッハ!』もまた1つ現代アクションをアップデートするような作品となるのではななかろうか。一部のアクションは暗くて見づらいところもあったが、差し引きしても+に傾くと思う。

ただ、物語は「泣き」に対してあまりにも過剰に演出し過ぎていて、正直なところクドい。香港ノワール的な家族の絆とか、偶然にもあれとあれが繋がって…っていう余韻を味わう暇もなく、足し算を重ねるのでちょっと疲れる。1作目は余韻も含めちょうどよかったんですが、今作はさすがにやりすぎ。音楽も過剰すぎて画面から色気を奪ってしまっている。

最後に苦言はしたが、アクションに関してはとにかくすごいので、それだけ見てれば特に気にならないだろう。やっぱり差引しても+に傾くと思う。公開場所がかなり限られていますが、まだ名古屋シネマスコーレで公開しているのでぜひぜひという感じ!3月3日まではならキン・フー『残酷ドラゴン』(1967)デジタルりマスターをやっているので、と一緒に見られると更に吉!こちらは超・超・超傑作!

以上!今、アクション映画見るなら『トリプルX:再起動』と『ドラゴン×マッハ!』だろう!!って感じで、いつもより「!」が多いエントリーでした!!!!!

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