2話との差異 〜ハーモニーについて〜 『ViVid Strike!』#3「挑戦」感想

今季全アニメ見ているわけではないですが、自分の心をつかんで離さない私的今季ナンバーワンアニメこと『ビビスト』の3話感想。これまで喧嘩番長(フーカ)が格闘技界に殴り込みにきた1話。そしてナカジマジムの普段の日常を描いた2話。1話→2話に進むうえで気になったのは2話でハーモニーが使われなかったこと。その分、光で画面が白っぽく表現されたり、ピカピカっと透過光(撮影処理かな)のようにキラッと光にまつわる演出を繰り返していた。それは『ビビスト』がフーカやリンネの少し遅れてやってきた青春モノ(輝く,一瞬の)であることを差しているようにも思える。

そして待ちに待った第3話だけど、これ見よがしにハーモニーを繰り返す。1話がフーカに迫るエピソードだとすれば3話はリンネの心情に迫るエピソードだった。それは派手な戦闘シーンよりもアバンのトレーニングと、Bパート終盤のフーカとの一戦に注力される。2話のノリとは違いアバンから筋肉を見せつけるような懸垂にサンドバッグへのパンチとハイキック。ハーモニーでその瞬間を逃さない。小倉唯の声もここぞとばかりに低く響かせるように。アバンからハーモニーが続くが、3話ではなんと15回使われていたらしい。

失われた何か ViVid Strike! 3話のハーモニーは何回使われた?

ハーモニーがなかった2話との違いは、フーカがその場(職業)に適用していくエピソードだったことに対して、1話と3話はそれぞれフーカとリンネの心情に迫るエピソードだったからだろう。優れた演出家は2時間の映画だろうと、30分のテレビアニメだろうと時間を意識させる。1話では幼少時のフーカ、トラウマを経てから働き始めるようになった現在の姿と、長い時間をレンズフレア、ハーモニー、スローモーションなどのテクニックを用いながら時間を圧縮した。2話では職業としての1日を描くことで今度はゆったりとした時間を見せてくれた。そして3話ではリンネの記憶(トラウマ)を心情語り(短い回想)によって、過去を意識させる。それぞれのエピソードの見事な組み合わせ技(まるで彼女らのやっている格闘技のように)によって視聴者を旅にいざなう。

そしてリンネと再会後のジムvsジム対立構造。まるで任侠映画のようなシブさを見せてくるビビスト。果たして美少女アニメとは…と思う視聴者もいるだろうが(笑)しかし、フーカとリンネの緊張感ある対立シーン。ナカジマジムの連中誰も止めに入らない。完全に2人との間に境界ができていてそのゾーンに入ることができない。やはりタイトルに「魔法少女」が入っていないのにものすごくしっくりくるアニメだ。フーカとリンネ2人の物語。さて4話はどうなるか楽しみっすね。

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