この圧縮率を味わうべし!/1分間ショートアニメ『私たち、らくろじ部!』が面白い!(感想)

すでに今年も3月で「16冬ほとんどアニメ見てない!」と、たまりにたまったアニメの録画を少しずつ見ていく毎日が続いている。『ラクエンロジック』を見始めたのだけど、これがなかなか面白い。1話はちょっとどうなのかな〜?といった感じだったけど、話数を重ねるごとに面白くなっていく。でも今日は『ラクエンロジック』ではなくて、本編直前の冒頭1分間に放送されているショートアニメ『私たち、らくろじ部!』に触れていきたい。

ラクエンロジック」のカードゲームをする部活が舞台となっており、カードゲームのルール説明を毎回行っていくスタイルだ。監督は直谷たかし。直近で言えば、デフォルメ演出が際立っていた動画工房ミカグラ学園組曲』第4話「無気力クーデター」の演出を担当していたし、面白いに決まっている!と見ていたのだけど、これがマジ面白い。今季は『ギャル子ちゃん』や『JKめし』やらショートアニメが賑わいを見せているが、『らくろじ部』はその中でも最短の1分でキメてくる。

30分アニメに比べてショートアニメは短いことが仇になるかといえばそうでもなく、逆に圧縮してテンポよく進めることで普段のアニメにはない感覚を体験することができる。まずは簡単に一般的なアニメとの比較していきたい。30分アニメであれば構成は大体は以下になるだろう。

1.アバンタイトル(ない場合もある)
2.オープニング
3.Aパート
4.Bパート
5.エンディング
6.予告

しかし、ショートカットアニメではそういったパート分けはなかなか出来ないし、予告なんてもってのほかだ。例えば昨年話題になった『ワカコ酒』のような3分間アニメであればまだしも、『らくろじ部』はさらに1/3の1分間である!(「壊れるほど愛しても1/3も伝わらない」の1/3!)『らくろじ部』はアバン、オープニング、エンディング、予告は省略されている。エンドクレジットのようなもの(カードゲーム「ラクエンロジック」の宣伝)入るが、その他はないに等しい。

しかし、仮にOP・EDがなかったにしろ世のオタクたちは必ず気にするものがある。

それは、ずばりスタッフのクレジットだろう。

アニメオタクたちは本編同様にエンディングに記されるクレジットを見て、絵コンテ、演出、作画監督、アニメーター…といったようなスタッフたちを確認するひとが多い。果たして1分間ショートアニメ『らくろじ部』はOP・EDと削られてしまっているが、クレジットまで省略されているのだろうか?しかし、それは杞憂といったもので心配ご無用だ。むしろクレジットを演出に組み込むことで「どこにクレジットが表記されるのか?」といった楽しみ方さえもできるような作品に仕上がっている。『らくろじ部』といっているだけあって部活動であり、その舞台は主に学校である。第1話では、そんな学校であることを最大限に利用して、黒板にクレジットを落書きとして大胆に見せている。

また第4話では『スターウォーズ』オマージュでこんなクレジット。らくろじ部が例によって部活動で「ラクエンロジック」をプレイしていると、部員のひとり園咲うんねが「パラドックスゾーン」を使用することになる。私たちのおなじみのカードゲーで言えば「大富豪(or大貧民)」的な効果があるようで全てが逆転するような技らしい。だから、彼女らは技を使った後にロリっぽくデフォルメされたりしているのだろう。

そして第7話に関して言えば「クレジットはどこにあるのか?」といった楽しみ方ができる。大胆に足に書いてみれば次はわかりづらく椅子の落書きのように隠す。そして監督はわかりづらくしかもキャラたちに踏みつけられているような床に(笑)



さらっと『私たち、らくろじ部!』に触れたが、もし本編を録画していなくてもこちらはyoutubeの「ラクエンロジックチャンネル」で無料公開されているので1話から最新話まで見ることができる。現在7話まで公開されているが、イッキ見してもたったの7分しかたっていない!パッパッとテンポよく進んでいくので何度か繰り返し見なければ見逃すところもあるので、僕は何回も連続再生してしまった。昨今ショートアニメが注目されている背景もあり、今後も面白いショートアニメに出会いたいものだ!

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