アニメを仕事に?『SHIROBAKO』6話まで見た。
「一見華やかな業界でも入ってみたら大変だった」ファッション業界行く人とかよく言うけど、趣味を仕事に直結させちゃうのはそれなりの覚悟がいるし、慎重にしたほうがいい。でも、時には勢いだったりも必要だったりする。まあ、どんな仕事しようが大変なのは変わらないけど、どう大変なのか?じゃあ、アニメ業界志望の人は就活前に見たら?と参考になりそうな『SHIROBAKO』の話。
アニメ業界のブラックさは何となく一般人にもわかりそうだけど、具体的にどう大変なのかはわからない。今では1クールに何十本というアニメが放送され、仕事の絶対量が増えているからか、こういった業界から誘いの手をさしのべてくる。「でも、覚悟しておけよ」と。タイムリーな話題からなのか今年『キルラキル』『リトルウィッチアカデミア』などの作品を制作したトリガーさんが『アニメを仕事に!』っという本を出している。別に業界人になりたくもないんだけど、フォントがかっこ良くてついつい買ってしまった。(ちなみに早い人は1時間あればよめます)
アニメを仕事に! トリガー流アニメ制作進行読本 (星海社新書)
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声優になれなくても…
脚本が書けなくても…
絵が描けなくても…
と言ったように「アニメ」なら誰しも想像しそうなお仕事は出来ないな〜っと思っている人に「こらこら諸君”制作進行”ってお仕事あるよ。特に文系の君」と言いよられているアニメ界の影が若干怖いが、こういうお仕事もあるんですよーという本。
トリガーさんは本だったけど、対してピーエーワークスさんはアニメ化して、制作進行の視点から他のお仕事にもグイっと描いているのが新作『SHIROBAKO』。
本作で面白いのが、ピーエーワークスにしては都内のお話だってこと。
true tears・・・富山県
CANNAN・・・上海
Angel beats!・・・死後の世界
花咲くいろは・・・石川県
Another・・・富山県
TARI TARI・・・江ノ島
RDG レッドデータガール・・・奈良
有頂天家族・・・京都
凪のあすから・・・架空(ファンタジー)
グラスリップ・・・福井県
これまでも作品自体には東京が出てきたりしたが、あくまでもメインは地方だった。多分、ピーエーワークス自体が富山県にあるから、地方でもアニメ作れるよ!ということや単純に地元が好き、地域活性を狙ったかと思う。ただ、あくまでもメイン舞台は東京だけど、主人公である彼女らは地方出身である。また、コレまでの作品群から「お仕事」題材にしている作品を抜き出すと、近しい関係なのが2011年の『花咲くいろは』だろう。
『花咲くいろは』は、東京在住の女の子があることをキッカケに石川県にある温泉で働くといったモノ。東京→地方への移動になる。対して『SHIROBAKO』は、地方→東京への移動を扱っている。場所が真逆になっていて、近しい関係だと思う。ただ、少し違うのが、「いろは」が高校生のバイトの延長線だとしたら、今作は「就職」した後のお話ということ。
これまでのピーエーワークスとの違いとしては、「結果の先に何が待ち受けているのか?」を描いているのではないだろうか?
今年の作品を抜き出してみると、前クールの『グラスリップ』は、駆が選択したとこで終わる。(振り返ったその先には?)
冬アニメだった『凪のあすから』は、複雑なようである種平凡な凄く一般的な価値観についての話だった。その先に何があるのか?という「不確定さ」を描きながらも、今この時代を生きて行こうという力強い作品だったと思う。
でも『SHIROBAKO』は憧れた世界に入ってからの”わたしたち”が題材。
アニメを作りたい夢を見ていたけど、現実は大変だ。
時間には追われるし、上司からは叱られるし、友だちとも滅多に会えない。
夢ってやつは大変なもんだ。大変だからこそ夢なのかもしれない。
お仕事の現実を教えつつ、それでも何かを成し遂げようとするのは面白いよっと業界へ誘う作品。
考えてみると『ガンダムビルドファイターズ』と真逆な作品である。GBFは「夢」も多少なりとも出てくるが、根本が「趣味だから本気になれる」を押し進めた作品で、「お仕事」とは違った「本気」を伝える作品。
現実はもっと大変なのかもしれないが、こんな業界もあるよと一つの選択肢になればいいのではないだろうか。そんなアニメです。女の子かわゆいし単純にそこ見てもいいので。おわり
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