いまさらながら「14冬アニメ」についてのあれこれ

春アニメが始まって1ヶ月というのに、映画ばかりに肩入れしていて中々見れなかった冬アニメ。先日、一気に見れたので簡単に書きます。本当は傑作ぞろいだったのでまともに書きたかったけど、時間かかるので。

凪のあすから

個人的には、ピーエーワークスの作品群でも最高傑作になったのでは?と感じた。もちろん「TARI TARI」「true tears」も傑作だけど、「凪あす」の主題は極めて普遍的。人と人との「共存共栄」を描き、そこに「家族」と世界の「持続性」というごくごく普遍的なことを語っている。

少し細かく書くと、世界の「不確定」さに紳士に向き合っていた。例えば、この作品で語られる事件で「世界が凍りつく」可能性があるという問題を、古来からある「生け贄」を捧げることを選ぶ事で防ごうとする。ただ、「いつ」「どこで」世界が凍りつくのか明確にならずに曖昧な言葉になっており、「生け贄」を捧げてもそれが防げるか?についても曖昧で不確定に語られる。

そのような「不確定」さは、先に書いたように世界の「持続性」に関わり、「未来」を示唆しているように感じる。世界に何が起きているかはわからないし、人と人が100%理解し合う事は出来ない。そのような普遍的なことを語りきったのかな感じました。まさに傑作。

ガンダムビルドファイターズ

「凪あす」のように世界を語るだとか高貴なテーマはないが、この作品で語られる「趣味だから本気になれる」という台詞が、この作品の主題であり、僕個人にとっても永遠のテーマだと感じた。

僕は「趣味」は「趣味」でいたい人で、就活時代から好きなことをやるのか?それとも普通の仕事にするのか?と考えていた経験がある。結果、趣味は辞めたのだが…

当時、服が好きだったので、少なからず「アパレル」という言葉はよぎったのだけど、そもそも「服」そのものを着ることが好きであり、デザイナー、バイヤー、販売なんて一切やりたくなかったのである。例えば、大手セレショ系に入って事務仕事や営業活動も考えていたが、それはその他の仕事でも同じであり、商材が「服」に変わるだけである。

安易に好きだから仕事として選ぶということではなく、あくまでも「趣味」としての楽しみを支持した。そのような経験もあり、「趣味だから本気になれる」という言葉は今まで聞いたどんな言葉より響いたのである。

少し脱線したが、面白いなと感じたのは、ガンプラの放つ「ビーム」の運動量がすさまじく、「リリカルなのは」シリーズのビームを想起したこと。正直アニメに関してマニアックな知識は持ち合わせていないので、語れないけど「ビーム」の運動量がすさまじい作品として今後も語られるんじゃないだろうか。ちょっと今後も「ビーム」が印象的な作品を追いたいなと感じた。

ややこしいこと書いたけど、誰でも楽しめると思うし「グレンラガン」「なのは」あたりが好きな人にはハマる作品じゃないだろうか。

キルラキル

作品のクオリティだけで言えば、冬アニメの中でもトップクラスだったと思う。この作品は前にもエントリーしているけど、結局僕はノレませんでした。理由は極めて単純で「キャラ」にどうしてもノレなかった。

具体的に言うと、主人公「流子」になるのだけど、作品の機能としてはものすごく働いていたと思う。彼女は読んで字のごとく、流される子や流れる子である。この作品の破天荒な展開の為の機能としては、キャラが活きていたと思うけど、なぜこのキャラはこんなにも不安定で、このような思考回路に至るのか?というバックグランドが弱かった。一つの作品としての機能としてはわかる。だけど、キャラとして僕はこの子がわからない。ただ、それだけの話。やっぱり僕は「パンスト」「グレンラガン」の方がノレたし、キャラにも違和感がなかった。

スペース☆ダンディ

「ビパップ」のスタッフ再結成として、クオリティは「キルラキル」かそれ以上のものでした。いわゆるサブカルホイホイネタオンパレードでゾンビ、フェイク、二郎、愛情、家族、ロボット、哲学、サイケ…と挙げたらキリが無いほどの要素がたっぷり。それにパラレルワールド的に1話完結で進むギャグアニメなので、どの回から見ても面白い。

こちらも前にエントリーしているが、全話に共通しているのがダンディたちは気づいていないけど「ダンディが追われる」ということ。正直、今のところそれがこの作品の機能として充分に責任を果たしているかというと、まだよくわからない。分割2クールとか噂を聞いたので、ちょっと後編も楽しみですね。


総括すると、最後まで見れたのはこの4作だけ。アニメって毎期いくつもの作品が放送されるので、正直全て追うのは不可能に近い。春アニメについても結構面白いという声を聞いているので、取捨選択をきちんとして見ていきたいと思う。