テンナインエイトセブンシックスファイブ...『高校大パニック』
「テンナインエイトセブンシックスファイブ…九州大学、テンナインエイト…、テンナインエイト…」
クソ暑い夏の最中、一人の高校生がぶつぶつと意味の分からない言葉を発しながら九州大学近くのビルの屋上から飛び降りる。このクソ暑い映画は『狂い咲きサンダーロード』の石井岳龍監督が、1976年に8ミリで自主映画として作り1978年にリメイクしたもの。近くのレンタル屋には置いてないし、Amazonのマケプレでもプレネついてるし観れないだろうなーと思っていたら、Twitterでフォロワーさんが「キノシタホールで旧作ラッシュ」なんてつぶやいているからサイトを観てみると「高校大パニックやるやんけ!!」と新作映画の合間をぬって観に行ってきた。
ちなみにキノシタホールは、名古屋の今池というちょっとしたドヤ街の付近にあって、普段は2番館的な存在で家から徒歩3分圏内にあるけど数回くらいしか利用したことがなかった。旧作もたまにやるらしくて、去年の年末くらいから旧作ラッシュだったよう。100席には満たないけど、今池という土地にしては綺麗な映画館です。今は、『幕末太陽博』と入れ替え制で、来週末からはルイ・マルの『地下鉄のザジ』やトリュフォーの『大人は判ってくれない』などのシネフィル風味な作品が次々と公開。これは今後も期待だぞ!『幕末太陽博』見逃した(泣)
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正直、監督としての1作目ということもあり、粗がなくもない映画なんだけどマジで面白かった。「教師を撃ち殺す」ってだけで、ぶっ飛んだ内容なんだけども、生徒の気持ちを考えない教育方針に突っ込んだ内容になっている。殺された数学教師は、「この優秀な高校ならば〜」とか「そこいらのクズ共とは違う」などと、数学出来ないのはクズと決め込んだ先生で、その他の先生方も事件が起きているのに「この高校の面目が〜」とか自分のことばかり考えている人々である。そんなバカ教師だけで暑苦しいのだけど、5回くらい轟音で飛ぶ飛行機のカットを入れたり、暑苦しい男たちが背負う山笠(神輿みたいなの)をカットインさせたり、観ているこっちも暑くなってくる。
考えてみれば、僕が通う中学は線路の近くに合って騒音で窓が開けられないという理由でクーラーが設置されていたけれど、付いていない中学もあったと聞いていたので1970年代なんて絶対付いてないだろうな。当然役者たちも皆汗を滝のように流していたり、背広まで汗だくに染みていたり現場も本当に暑かったのだなと思わせる作品になっている。
その中でも途中で外に逃げた高校生が熱中症でぶっ倒れるシーンがあるんだけど、実は本当に熱中症だったんじゃないかな?って思うくらいの見事なぶっ倒れ演技。それに、外の野次馬も暴れるし殴り合うし、街宣車登場するわでめちゃくちゃ。それと、高校生たちが避難するときにライフル持った城野が逆流してなかなか逃げれないってシーンが合って、息をのむほど素晴らしかったです。
フィルム自体が傷ついたりして、映像自体もボロボロなんだけど決して観れなくないし、逆にあの映画の勢いを増幅させていて兎に角暑苦しくて勢いがあった。これぞ、アレ・ブレ・ボケ!*1
いや〜しかしながら、受験というのはいつの時代も大変なんですね。それでもって暑苦しいけどサービスカットがあります。なんと、17歳の頃の浅野温子のおっぱいが拝めます!おっきくないけど、綺麗でしたよ!血だらけだったけどな!
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