法律の番人/『ジャッジ・ドレッド』(リメイク版)※ネタバレあり

ふら〜っと立ち寄ったTUTAYAで『ジャッジ・ドレッド』を見かけ「なんかわりと面白いって見かけたな〜」っと安易な気持ちでレンタルしたんですが、これが面白かった!

あらすじ
毎分12件もの凶悪犯罪が発生するメガシティ・ワン。そこでは、陪審員、裁判官、刑執行全ての権限を与えられた集団ジャッジが、街の治安を維持していた。ジャッジの精鋭ドレッド(カール・アーバン)は、新人のアンダーソン(オリヴィア・サールビー)と共にギャングを率いるマーマ(レナ・へディ)が支配する超高層ビルに乗り込む。だが、マーマはビルを完全封鎖した上に、住民たちにドレッドの殺害命令を下す。絶体絶命という状況下で、ドレッドは7万5,000人もの敵を相手に戦う決意をする。(yahoo映画より)

95年のスタローンの『ジャッジ・ドレッド』は観ていないので比較が出来ませんが、リメイク版『ジャッジ・ドレッド』はあらすじを観るとわかるように、ディストピアSFにバッドマン要素と「おおなんか規模のでかい話だな…」と思わせときながら、超高層アパートを舞台に犯罪組織を裁判官がジャッジする(殲滅してるけどなw)というストーリーであり、思ったよりも小規模の狭い場所でのジャッジ!になっている。とくにアパートを巣くう犯罪組織を取り締まるっていうと、昨年の『ザ・レイド』と設定がばっちりと重なっている。設定はかぶっていても『ザ・レイド』と違う点は多々あります。戦闘描写なんて一番違う点じゃないだろうか、『ザ・レイド』がシラットという格闘技を極限まで使い、人間と人間との戦い、個の力が重要になっている作品だったが、『ジャッジ・ドレッド』は基本的に近代的な武器を使いデーハーなアクションムービーになっている。それだけではなく、犯罪組織と法律との戦いになっていて、法律に背いている者を罰するというルールは忘れてはならない。こういったように『ザ・レイド』との共通点はあるにしろ、ちょっと毛色の違った映画になっている。

それとディストピアSFは、世界観が人を虜にする要素の一つになっているが、ジャッジが見張るメガシティーワンは8億人が在住する都市で200階建てのアパートがひしめき合っていおり、そのビジュアルはなかなかかっこいい。SFでかっこいいビジュアルと言えば、『ブレードランナー』的東アジア(中国)感や『マイノリティーリポート』的近未来都市だったり様々なSF街が見られるが、この作品は200階アパート以外について現代からあまり脱していないような感じが否めない。しかし、200階のアパートがひしめき合うという設定は少年心をくすぶるし、アパートの中に飲食店やスーパー、映画館があるというのはワクワクしてしまう!それにジャッジが使う銃は音声認識で「連射弾」「徹甲弾」「ホットショット弾」「スタン弾」「破壊弾」などなど、かっこいいガジェットをその場に応じた条件に合わせて戦闘していくのが面白い!

そんな子ども心を忘れない大人がワクワクする設定が随所に鏤めている。それに一番好感がもてたのが、主人公であるジャッジが一度もヘルメット(ヘッドギア)を脱がない事だ。相棒であるアンダーソンは脱ぎながら戦っているが、あれはミュータント(ミュータント説明少ないよな…)という設定なので、人対人ではなく、人以外のもと人との戦いを忘れていないのでよしとする。法律を守るアイコンとして最後までルール破らせず、人間としてではなく裁判官として戦い抜き、人と法律の戦いを続けたのは評価する。これは、オススメですよ〜。