価値観の転換劇『ダンガンロンパ 13話「さよなら絶望学園」』※ネタバレあり

わりと最近真面目に見ていたアニメ『ダンガンロンパ』の最終回でした。単純にミステリーとして本作を捉えてしまうと、あまり面白みがなかったのではないか?と思いますが、「血がピンクで描かれる」「裁判後のお仕置きシーン」と、殺しがエンターテイメント化・ポップ化していたのがこの作品の面白かったところじゃないでしょうか。

近年のバトルロワイアルアニメとしても、ミステリーを絡ましていたので普段であればツッコミ満載になりそうな無理も密室劇として可能な演出として作られていたし、好感触なアニメだったなと振り返れる。それと、モノクマという凶悪だが愛くるしいキャラクター(終盤は特にそうだ)によってもポップ化が強調され殺しをエンターテイメントで見れる作品として、普段アニメを見ない人にも勧められる作品となっていたんではないか。

個人的に思うところは、もう少しキャラ間の恋愛あたりを無理矢理でも入れてくれた方がエンタメ化するので、更なる層の拡大に向けてよかったんじゃないかなと思うが、明らかに2期を意識した作りであったので2期で色々と期待しておこう…

そして今回の最終回まさにおっぱいアニメ…というのは置いておいて、実は「希望が峰学園」自体が希望に転換されていたのが驚きだ。多少というか、2期の為のかわからいが、説明描写があまりにも少な過ぎて「説明なさすぎー」とディスられるのはしょうがない。ただ、外の世界(希望)を夢見て日々殺人について考えさせられていた学園にいたのに、「実は外の世界こそが絶望でしたー、お前らは元々クラスメイトでいたー」と現実を突きつけられる。そんな終盤での価値観の転換に面白いアイディアだよなーなんて関心してしまった。

ただ、足りない説明描写や、「希望と絶望」が安っぽいと言われる可能性は充分にあると思う。それは僕もそう思うけど、殺しのエンタメ化・ポップ化に向けたアイディアがたくさん詰め込まれていたし、わりと悪くないアニメだったなーと思う。

成功しているかどうかはさておいて、殺しのエンタメ化・ポップ化として面白い作品だったと思いますので、ゆるいけど刺激がある作品が観たい人は是非鑑賞した方が良いと思いますよ。