『ももいろそらを』を観ました。※ネタバレあり

[あらすじ]
新聞記事の採点が日課の女子高生、いづみ(池田愛)。ある日、いづみは30万円もの金の入った財布を拾う。しかし届けに行くと、その家の表札にあった名前は新聞で見たことのある天下り官僚のものだった。引き返したいづみは、知り合いの印刷店が金に困っていると聞き財布ごと渡すものの、男は全額を受け取らず20万円を貸すことに。後日、財布の持ち主に興味をもったいづみの友達が、財布を返しに行こうと言い出し……。(yahoo映画より)

[感想]
露出オーバー気味の低コントラストモノクロの映像に、派手さのない脚本にゆるい雰囲気。今時の映画にしては、殺風景な映像かもしれないが、画面上に出てくる3人組女子高生たちの生き生きとした姿にふわっとした気持ちにさせてくれる良作でした。
特にBGMも無いんですが、俳優たちの足音だったり、いづみが新聞をくしゃくしゃと扱う音だったり、効果音が特徴的に使われていました。
ストーリーの大筋を占めるお金のやり取りについても、上手く練られていて、最後はそんな風にまわり巡るのかと、とてもふわっとします。結局誰がいくらもらって誰が儲かってるのかよくわからないや。
ときより見せるフックも見事で、金持ちぼっちゃんのゲイがあらわになるシーンとか妙にリアルでしたし、いづみが最後女子っぽくなって、ああ佐藤に惹かれてるんだーとかすごく可愛らしかったです。
派手さがなくてもこういう終わった後に、いい気持ちにさせてくれる映画が今年たくさん観れればいいなと思いました。

評価点:81点