『愛、アムール』を観ました。※ネタバレあり

[あらすじ]
パリ在住の80代の夫婦、ジョルジュ(ジャン=ルイ・トランティニャン)とアンヌ(エマニュエル・リヴァ)。共に音楽教師で、娘はミュージシャンとして活躍と、充実した日々を送っていた。ある日、教え子が開くコンサートに出向いた2人だが、そこでアンヌが病で倒れてしまう。病院に緊急搬送され、かろうじて死だけは免れたものの、半身まひという重い後遺症が残ってしまう。家に帰りたいというアンヌの強い願いから、自宅で彼女の介護を始めるジョルジュ。しかし、少しずつアンヌの症状は悪化していき、ついに死を選びたいと考えるようになり……。(yahoo映画より)

[感想]
白いリボン』以来、2回目のパルムドールに輝いた力作。
ハネケ作品は割と観ているほうですが、前作『白いリボン』は、「うーん、あんまりなー」と爆睡かましてしまいました。(もう一度見返そう)

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個人的に言えば、ハネケ流終末SF映画『タイム・オブ・ザ・ウルフ』か一家心中映画『セブンス・コンチネント』がお気に入りで結構見返してしまうんですが、『ピアニスト』のようにもう観たくない!(割と良い意味で)って思うような映画もあります。
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ハネケ作品と言えば、やっぱり鬱とか死がテーマになっていたりしますが、今回の『愛、アムール』は、愛がテーマだったと思います。
映画で語られる老人介護ってのは恐ろしく辛くて努力虚しいものだなと、いつものハネケ節全開であれよあれよと言うまに不幸の階段下ってる話になっていますが、ラストシーンには少しばかり希望が見えた気がします。
果たしてあれが希望だったのかはよくわかりません。実はジョルジュも死んでしまって二人揃って違う世界に行ってしまったんではないかなと思わせる終わり方でしたが、あんな悲劇があっても二人は、愛し愛され最後は幸せだったんじゃないでしょうか。
正直2回3回観るのは気が進まないし、もう観なくて良いなと思いましたが非常にレベルが高い映画でした。

評価点:84点