『ヴァージニア』を観ました。※ネタバレあり

複雑な物語が絡み合う‥‥

[あらすじ]
スランプ状態の小説家ホール(ヴァル・キルマー)は、本のサイン会でとある町を訪れる。そこは七つの盤面が違う時間を示す“呪われた時計台”以外は特にこれといった特徴があるわけではない田舎町だが、数日前に少女が胸に杭を打ち込まれて死亡する殺人事件が起きていた。ミステリー小説好きの保安官(ブルース・ダーン)は、ホールを死体安置所に案内し、調査と小説化を持ち掛ける。(yahoo映画)

[感想]
フランシス・フォード・コッポラの新作ということで、会場は超満員でした。というのも東京の割に1館上映という訳のわからない配給で、興行的に失敗しちゃってました。

しかしながら、映画はなかなか好戦的な内容で、ホラー&ゴシック路線で、ちょっとやりすぎメイクでしたが、陰鬱な世界が生々しく表現されており、割と良かったんじゃないかなと思いました。

ちょっとストーリーは、難解というか混乱する作りになっていて、誰がVなの?アランポーの奥さん?それとも主人公の娘さん?杭を打ち付けられた女の子?と、堂々巡りをするような意味を持たせています。
でも、誰かのVではなくて、みんなの想うVであって、登場人物のトラウマだったり想いが募ったものがVになりえていたんじゃないかと思いました。

全てが曖昧な作りになっていて、つじつま合わせをしようとするとどこかで矛盾が出る。(例えば、奥さんと喧嘩して、Macを閉じたのに起きたら開いていた)
このお話自体が作り物(小説)であり、そんなことを感じててもしょうがないんだなとあきらめさせる映画でした。

巨匠の割に、新人監督ばりの攻めをみせたコッポラに賛美だね。良かったと思います。

評価点:51点