『ぼくたちのムッシュ・ラザール』を観ました。※ネタバレあり

重いテーマにも関わらず、コミカルにとてもコンパクトに収まったバランス感覚の良い映画でした。

[あらすじ]
モントリオールの小学校で、担任の女性教師が教室で亡くなり、生徒たちは動揺を隠せずにいた。そんな中、アルジェリア出身の中年男性バシール・ラザール(モハメッド・フェラッグ)が教員として採用される。ラザールの指導方法は風変わりであったが、常に真剣に向き合う彼に生徒たちは、少しずつ打ち解けていく。一方、ラザール自身も心に深い傷を抱えており……。(yahoo映画より)

[感想]
アカデミー賞外国語映画賞ノミネート作品。予告を観たときからかなり気になっていた作品でした。
担任の先生が教室で首つり自殺というショッキング(映像的にはドアの窓からのぞいているのでそこまでではない)なシーンから始まり、先生の自殺の原因は?と、答えのない”死”に対するテーマを抱えているので、一見重そうな映画にきこえちゃいますが、実はそこまで重くありません。
生徒がかわいいし(特に主演の女の子)、授業のシーンはどれも素晴らしいとおもったし、重さだけでなく、取っつきやすさもあった非常にバランス感覚が良い映画だったと言えます。
しかも、ラザール先生は、実は先生でなくて、永住者でもなくて、難民だった(結構序盤にわかりますが)。っていう、主要人物たちみんなが病んでいるわりに、ここまでふわっとした感覚を残すのは見事だと思いました。95分が非常に短く感じましたね。

強いて言えば、もう10分くらい延ばしてラストに向かってもう少し盛り上がらないかなーと思いました。でも、ちょっと短く感じたというこのコンパクトさがこの映画の良さなんだなーと。
凄くいい映画を見ることが出来ました。何より、主演の女の子が出るとニヤッとしてしまいました。それくらいかわいらしい子でしたね。

評価点:76点

[作品概要]
作品名 :『ぼくたちのムッシュ・ラザール』
監督  :フィリップ・ファラルドー
製作年 :2011年
製作国 :カナダ
上映時間:95分