『少年は残酷な弓を射る』を観ました。※ネタバレあり

内容は置いといて、このダサいタイトル誰が決めたの?

[あらすじ]
 自由を重んじ、それを満喫しながら生きてきた作家のエヴァティルダ・スウィントン)は、妊娠を機にそのキャリアを投げ打たざるを得なくなる。それゆえに生まれてきた息子ケヴィン(エズラ・ミラー)との間にはどこか溝のようなものができてしまい、彼自身もエヴァに決して心を開こうとはしなかった。やがて、美少年へと成長したケヴィンだったが、不穏な言動を繰り返した果てに、エヴァの人生そのものを破壊してしまう恐ろしい事件を引き起こす。(yahoo映画より)

[感想]
 ティルダ・スウィントンの好演が光るトラウマ映画。予告の頃から少し興味があって、どうせハッタリずくめの映画なんだろうと、高をくくっていたんですが、なかなか楽しめました。観ている最中に、少し近しいなと思ったのが、『ブルーバレンタイン』(’11)と、『ミスターノーバディ』(’11)、どちらも最近の映画ですが、時間軸をいじくった映画として近しいものを感じたし、特に、主人公が過去を振り返りながら、お話が進んでいくって言うことから、『ブルーバレンタイン』的なものを感じました。只、違うところは、『ブルーバレンタイン』が、過去から現在に向かって破滅を描いているものにたいして、本作は、過去にあったトラウマ的事件にたいして、加害者(ある意味)の主人公が現在どのように生きているかを描いています。

只、加害者と言っても、あの少年ケヴィンにたいして、それまで自由に生きていた自分がどこかに存在して、その自分自身にビビっていたというのもあり、ケヴィンも懐かなかったと感じました。ケヴィンも頭がおかしいやつでもないし、とても賢い少年です。人の好意も全て、作られたように感じ、世の中が面白くなく、母親に嫌われることを遂行していたんじゃないかと思います。学ぶ前に全て、ケヴィンの頭の中は、埋めきられていて、ある種の天才じゃないけど、そんな日常に堪え兼ねたんだと思います。
まあ、僕は犯罪心理学者でもないので、この辺にしときますが、ケヴィンのしたことは許されないだろうけど、なんとなく今後更生して罪の重さを感じてくれればいいんじゃないかなと感じました。

 すごくどうでもいいことだけど、この映画の邦題ってだれが考えたんでしょうね。悪くない映画なのに、ものすっごいダサいよ。

評価点:68点

[関連作品]
ブルーバレンタイン』(’11):関連性があるかどうかは、別にして、この映画をみていて、『ブルーバレンタイン』をすごく思い浮かべました。『ブルーバレンタイン』は、その名の通り、ブルーな気持ちにさせてくれる、夫婦の破局を描いた作品です。まあ、僕は好きじゃないんだけど、よくできた映画だと思います。