『キリマンジャロの雪』を観ました。※ネタばれあり

おマヌケヒューマン

[あらすじ]
 結婚30周年を迎えた熟年夫婦ミシェル(ジャン=ピエール・ダルッサン)とマリ=クレール(アリアンヌ・アスカリッド)は、キリマンジャロへの記念旅行を前に強盗に押し入られてしまう。その犯人はミシェルと一緒に職場をリストラされた青年で、労働組合委員長として仲間と連帯してきたと信じてきたミシェルはショックを受ける。しかし、犯人が幼い弟2人を養い、借金と生活が困窮していた状況下でのやむを得ない犯行だったことが判明し……。(yahoo映画より)

[感想]
 名演小劇場にて、満席でした。若い人はゼロで満席と、人生で初めての体験でしたが、雨にはずぶぬれにされるし、隣の老夫婦手前のおばさんはべちゃくちゃしゃべってるし、うるさくてムカついた回でした。
 どこぞの映画解説では、”世界的な不況が叫ばれる昨今、人間の持つ優しさや慈しみの大切さが胸にしみる”作品だそうです。これは一種のカウリスマキ的な人の優しさが伝わる映画なのかと若干期待して観にいったのですが、帰りの雨とともに水に流したくなる映画でした。結果を単純に説明すると、老夫婦の夫が、職をなくし、不満を募らせながらも、キリマンジャロへの記念旅行をもらったりして、楽しみにしているんですが、ある日に強盗に入られるんですね。ここから、自体は急変し、何故か最後には強盗に入った片割れの弟たちを養子にしちゃったりするマヌケな映画。
 今日は雨も降っていたので、非常にイライラしたなかこんなマヌケな映画をみて、最低な気分のなか書きますが、あまり酷く書きたくないものですから、不思議な点だけを書きますが‥‥

 強盗が入ったシーン、実は個人的に爆睡する寸前で事件が起こってくれたので、微妙に感謝しているシーンですが、まず犯人がマヌケ。「金は何処だ!?ほら、旅行の金だよ!?」世の中にこんなにマヌケな犯人がいるでしょうか、旅行の金だよなんて口走ったら、誰が犯人だかおおよそわかるでしょう。まず、旅行にいくと知っている人間であり、あの旅行金に関与していない人間、それもあまり主人公夫婦とは親しい間柄ではない人。こんなことは、この映画が撮りたいが為のマヌケ演出にしかないので、飛ばしますが、普通そんな事口走ったら、強盗殺人まで発展しそうですよね‥‥

それに、犯人が特定出来て老夫婦が、犯人宅に潜入するシーン。何故わざわざあのマヌケ夫婦は犯人宅に潜入したのでしょうか?弟達がいても、普通家族がいると思うだろうし、いかないでしょう。もともと、あの青年の家族環境を知っての上の行動だと思っていたら、実はそうではないらしい。不自然きわまりないですね。
後、旦那がいながら、バーの青年に色目を使うおばさんはなんなんでしょうか?娘も娘で、こんなマヌケ夫婦とは、とっとと距離を置くべき。バーの青年に色目を使うおばさんに相談なんてしても解決しませんよ。
 
 結局、何が撮りたくて、この映画をとったのか、こんなおせっかい映画二度と観たくないよと思う映画でした。

評価点:29点