『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム』を観ました。(DVD 5回目?)

デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』 細田守 2000年

何故、細田守は『サマーウォーズ』を撮ったのか?

[あらすじ]
 デジタルワールドの冒険から半年後、インターネット上に世界中のデジタル・データを食べ成長する凶悪なデジモン、クラモンが誕生した。少年・太一は、光子郎と共にクラモンを退治すべくアグモンとテントモンをネット世界に送り込むが...

[感想]
 大ヒットしたTVシリーズ1段目の後日談を映像化した今作。確か、ワンピースと同時上映で、40分という短い時間のなか、起承転結がしっかり描かれており、オープニングの「Butter-Fly」であっという間に、少年達の心はウォーゲームに引きづり混まれる。監督は、『サマーウォーズ』の細田守氏。宮崎駿ジブリ入社を拒まれたという才能は、本作から頭角を現している。現代人の象徴ともなったインターネット、デジモンという題材を使い、インターネット犯罪の恐ろしさを表現している。
 細田さんの出世作だろう本作は、僕的に最高傑作として捉えている。『ぼくらのウォーゲーム』は『サマーウォーズ』の元ネタであり、『サマーウォーズ』は、デジモンに、田舎と家族をプラスさせただけで殆ど内容は一緒です。
内容は一緒なのに何故細田守は、『サマーウォーズ』を撮ったんでしょうか?予想するに、デジモンってのは少年向けのアニメ。いくらウォーゲームがよかったからって、当時小学生や中学生だった、いまの20代中盤くらいのファンや、アニメファンくらいしか観ていないので、かなりのマイナー作品だと言える。そういった意味では、戦場が違うだけで、同じ映画を撮ったのである。只、戦場が違うというのが、大テーマで、2000年のときより、ネット社会化が進んだ2009年に同テーマで戦いたかったんだろうってのが僕の見解。多分、デジモン層だけでなくもっと多くの人に見てもらいたかった。だから、見やすい映画にしたんだけど、結構余計なこともしていたのでウォーゲームよりも評価を落としていると思う。(あんまり『サマーウォーズ』覚えてないので、このへんでやめとく)

 『サマーウォーズ』の話ばっかりになってしまったが、ウォーゲームは凄くいい映画です。ウォーグレイモンとメタルガルルモンが負けるとこなんて、うっわー!とか思ったし、回線が混むことでデジモンの動きが遅くなるってのは、いい演出だったとも思います。只、デジモンを見ていた人にはすぐに感情移入出来るでしょうが、まるっきり知識ゼロで観るには、ちょっと難しいんじゃねえかなーと感じます。まあ、アニメファンなら文句なしではまる映画だと思うので、『サマーウォーズ』!とかいってないで『ウォーゲーム』も観てみましょう!

評価点:90点