『キルラキル』へのモヤモヤ感
「今年は1クール5本以上アニメ見るぞ!」と意気込んだのも束の間、既に2月に入り殆どアニメ追えていません。どうしても映画に肩入れさせてしまうのでしょうがないのですが…
まあ、ちょっと映画を観れない時に『キルラキル』をイッキミしたので軽く感想を。
このアニメ3話に至った時点から思っていた(というか皆思っていると思うけど)が、展開がものすごい早い。普通だったら、数話かけて語るエピソードを1話で語りきってしまい、そう言ったエピソードをどれだけ圧縮して詰め込んでいるんだ?とこちらが思うより更に雪崩のようストーリーを圧縮・展開する。失敗したアニメでやたら展開が早いってのは見たことがあるが、ここまで計算し尽くされた圧縮を見せるアニメも珍しいと思う。
稀にギャグ回を挟むのに全くスピード感が落ちないのは素晴らしい腕前で、クリエーターのクオリティと確かな経験を兼ねた采配である。僕なんかじゃ理解の追いつかないレベルに達していると思う。
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いや、実際この展開の早さは、主人公である流子のキャラ上必須とも言える演出と理解はしている。ただ、個人的には、流子のキャラの弱さが仇となっていて演出が上手くいっていないように見える。確かに、マコちゃんがお金に支配されてしまって助ける回があり流子の成長が見て取れた。しかしこの成長は、流子が親父の仇である「針目縫」と対峙した際に鮮血が暴走してしまい、実はまだまだ成長していなかった的な回に活かされている。これは、鮮血と流子の成長スピードが実際伴っていなかったということをストーリーの圧縮と早さで演出していた。
しかしながら、個人的には、あれだけのストーリーを圧縮することで紙芝居に見えてしまい「何か物足りないな」と感じてしまった。(それと個人的な趣味かもしれないけど、流子の声がキャラと合っていないなと感じるのも一つの不満)
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でも、ギャグ回は最高だったし、マコちゃんというトリッキーな存在と絶対的な安定感を持つ田村ゆかりの存在は、ストーリーにスパイスを与えてくれるので、文句は言いつつ楽しんでしまっている。
そう言えば、ロジャー・コーマンが『コーマン帝国』で「予算が少なくなっても、本質は変わらない」みたいな事言っていたし、最終回までにこの圧縮率をなんとか活かせるような熱い展開・本質を見せてもらいたい。
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