”今”をオールジャンルから切り取る『STUDIO VOICE MY NAME IS BEAMS』

本屋でおや?「STUDIO VOICEが売っとる?」とビームスの特集号が出ていたので立ち読みもせず即決してしまいました。内容を簡単に説明すると、「ビームスって何なの?ビームスとは?」とビームスが事業として行っていることを掘り下げ、服は勿論のこと、ストリート/民藝/アニメ/SNS/広告と様々な角度からの評を交え「ビームスって型にはまったものはなくて、様々な視野から攻めてるよね」って再認識させてくれるサブカルチャー本です。

やっぱりビームスほどの歴史・規模があれば、様々な分野に枝分かれしていくのは当然のことで、例えばこの雑誌の中でも「著名人からの45の質問」ではビームスの社長に対して、綾小路翔やらフェンシング選手の太田さん、GLAYのTERU、ドン小西など幅広いジャンルの方々からの質問を掲載している。
また、「BEAMS PEOPLE NOW & THEN!」では、ビームスで働いている社員さん64人に質問8個をぶつけている。
ちなみに掲載されている質問は下記です。

1)今、注目しているファッションは何ですか?
2)今、注目している事象/ムーブメントは何ですか?
3)今、注目しているヒトは何ですか?
4)今、注目している音楽は何ですか?
5)今、注目している映画/TV番組は何ですか?
6)今、注目している食べ物は何ですか?
7)上記以外に、今、注目しているモノやコトを教えてください。
8)一番好きな言葉を教えてください。

質問を見てわかるように”今”をとても重要視していることがわかる。アパレル企業なので当たり前と言ったら当たり前だが、僕のビームスのイメージは、初心者から上級者まで、定番から曲者までという認識があって、あまり時代性を感じた事がなかったかもしれない。それでも自分のファッション感を改めて振り返ってみると、高校生の頃に始めて入ったセレクトショップビームスだったし、「ビームスに行けばお洒落だ」的な固定概念があった。それは、ファッションをとことん好きになった大学生時代だってビームスに行くと、「やっぱりビームスやべ〜」と思ってたし、まさに社会人になって数年経った”今”、ビームスに行っても何か自分の心にちょっと触れてくるアイテムが1点は必ず存在していたりするものである。
そう考えてみると、初めてビームスに入った高校生のあの頃から、頻度は少なくなったものの今でもビームスとお付き合いさせて頂いているし、やっぱり”今”というキーワードは間違っていないなと思ってしまった。

それと面白かったのは、『ストリートを「掘り下げる」』というページで「入りづらい店」僕がいつも感じていた”過度な接客”に対しても書いているのが好印象。確かに、服を売りたいとか純粋に服の良さを知ってもらいたいというショップスタッフの気持ちってのはわかるし、そんな接客を期待してくるお客も多いのは事実だ。ただ、ファッション以外、映画や音楽にも言えるけど、言葉で全部説明してしまったら面白くないと感じる人も少なからずいるとわかっていてもらいたい。あまりにもべらべらしゃべられたら、ショップスタッフの説明に感動しているのか、服そのものに感動しているのか訳がわからなくなる。人の意見も必要であるが、あくまでも最終判断をするのは自分だし、ある程度の距離感は必要だ。これは接客業以外にも言えるテクニックがあると思うし、ビジネスと割り切ってても頭の片隅には入れていてほ欲しい・
今はインターネットやSNSでいくらでも情報を集められる時代である。そう言ったインターネットだけの情報だけでなくて、いつも服と接しているならば、生の服の感覚を難しい説明じゃなくてなるべく簡単に伝えるべきだと僕は思う。アイテムの知識は最後の切り札に取っておくべきだ。


総評すると、”今”を切り取りつつ様々に枝分かれした「ビームス」を表現出来ていてとても良い雑誌だったと思います。
これからも恐らく長らくお付き合いさせて頂くショップとしても今後のビームスにも注目させてもらいます。

※ちなみに上記の質問を個人的にやってみました。

1)プラスマイナスゼロファッション…全く別方向のアイテムの組み合わせをして、二つの良さを相殺していまうファッション。足し算でも引き算でもない感じで、あくまでもリアルクローズに落とし込んで、周りの人にも認識されないを狙っていく感じ。
2)数年撮りたくても身体が拒否反応示してた写真に改めて向き合いたいなと。
3)スティーヴン・スピルバーグ…『そして父になる』をドリームワークスがリメイクすると聞いて。スピルバーグはいつの時代もずっと気になるヒトだなって感じました。
4)カーカス…ラウドパーク13の公演を死ぬほど楽しみにしています。
5)映画:ブライアンデパルマの『パッション』リメイクらしいんですけど、まあ、デパルマファンとしてはデパルマってだけで気になり過ぎ。それと、『魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語』「やっと逢えたね」だけで号泣しそう。TV:『あまちゃん』と『半沢直樹』でしょうか。結局どちらも見ていないので、なかなか最近の話題についていけてない。
6)熟成肉、天ぷら
7)水樹奈々の台湾公演 LVで応援しなければ…
8)気合いと根性