『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』を観ました。(ネタバレ有り)

ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』 ポール・フェイグ 2011年 125分

女性版ハングオーバー!?いや、コメディの皮をかぶった説教臭い自己啓発型ヒューマンだった。

[あらすじ]
 ケーキ屋の経営に失敗した上に恋人に捨てられ、人生どん底のアニー(クリステン・ウィグ)。幼なじみの親友リリアン(マーヤ・ルドルフ)を心のよりどころにしていたが、彼女から婚約したと告げられ、花嫁介添人をまとめるメイド・オブ・オナーを頼まれる。喜びと寂しさを抱えながらまとめ役を務めるアニーだが、介添人の一人であるヘレン(ローズ・バーン)と事あるごとに衝突、さらには一行をブラジル料理で食中毒にさせてしまったり、パーティーへと向かう飛行機で泥酔して搭乗を拒否されたりと、トラブルばかりを引き起こしてしまう。

[感想]
 男のバカ話ってのは世の中にたくさんあって、『ハングオーバー』に代表されるようなコメディが結構馬鹿当たりしたりするもんです。今回の『ブライズメイズ』もなかなかヒットしたようです。タイトルから思うように、『ハングオーバー』のパクリ?女性版?を連想させますが、個人的には、コメディを装った自己啓発型ヒューマンだったと思うのです。コメディにしては、セックスシーン(冒頭から)多いくせに、必殺乳首隠しが乱立するし、対してエロくもありません。それで、最後までみていくと、説教くさくなっていくのです‥‥
 
 正直、若干笑ったりもしましたが、主人公の”アニー”が、あまりにもくそったれアバズレすぎて、全く感情移入ができません。確かに、自分自身が内心駄目だと思っているのに、どうしても素直になれなかったりすることはあるので、その辺は分かる気もしない訳でもないですが、30代の女性が悩むレベルの話じゃないでしょう。人生経験未熟な10代〜20代までなら、目をつむりますが、30代であんなにぶち壊してたら、精神病院に強制送還されちゃっていいと思うよ。
 コメディなのに、そんなこと突っ込むなよって意見があるかもしれないけど、この映画は冒頭にいっているように、ヒューマンをやりたい監督がコメディ使って表現しているだけなんですね。と、言うのも、アニーが色々事件起こして、”どん底よ”とかナルシーな言葉使っちゃって『キャストアウェイ』を観たりするんですが、そこで、友達のデブ(このキャラは良かったよ)が説教タレるんですね。
私は中学の時に(中学か高校か忘れました)、廊下をあるくだけで、投げつけられたが、負けなかったんだ!勉強したんだ!と、それでアニーに、悪い事を周りのせいにするな!(ごもっとも!)って自己啓発じみた事をぐちぐちいって、アニーが救われちゃうんですね〜。全くもってうすっぺらいですね〜。
 
 結局、『7つの習慣』に代表されるような自己啓発本を読んで、世の中の見方を変えるんだよ!って押し付けられた感がして凄くのれませんでした。上映時間も125分と長過ぎです。こんな映画100分くらいで、撮ってもらった方が、軽いノリで観れるのでカットした方がいいです。嘔吐シーンも、『おとなのけんか』くらい笑わせてくれればアリだと思ったけど、あれじゃ只の下品でコメディとしては残念。 
 
 あと、主演のクリステンウィグが30代に見えません。調べたら39歳らしいですね。普通に40すぎのおばさんが奇行に走ってるだけだと思いました。

評価点:39点