ソーシャルネットワークサービスの今後〜mixi衰退とFacebookの成長〜

ソーシャルネットワーク』と言う映画が日本公開されてから、早くも1年3ヶ月。ソーシャルネットワーク』映画の内容そのものは、マークザッカーバーグが”facebook”を立ち上げ、裁判沙汰になるまでの話を、『セブン』、『ファイトクラブ』などの有名なデビットフィンチャーが監督した映画作品である。facebook自体は04年から始まっているので、ネットへヴィーユーザーなら結構誰でもしっているSNSであったが、日本国内では先にmixiに火がつき、中々話題に上ることは少なかったと思う。しかし、ネットへヴィーユーザー以外の世間一般の人の中でも、丁度この映画が公開される少し前くらいから、facebookって?などと話題にあがることが多かった。特に公開されてからは、マスメディアが中心となってfacebookfacebook!と毎日のように騒いでいたので、この映画をきっかけに日本国内でも有名になったと決定付けられるだろう。確か、この映画公開の際に、映画評論家の町山智浩氏が、この映画のマークザッカーバーグが最低人間すぎるので、facebookの評価がどうなるか分からないと言っていたのを覚えているが、意外にもこの映画で書かれた最低人間で、何をしゃべっているか分からないほどの早口人間ってのも一般人が惹かれた部分にもなるのかもしれない。そういった意味では映画は大成功している。
先に言ったように、日本では当時mixiが圧倒的に流行し、ネットと距離が遠かったユーザーもmixiからネットに迷い込んでしまったという人も多いだろう。僕はよく"mixi世代"(元々ネットのヘヴィーユーザーではなく、mixiからネットにはまった人々)と言っていたのだが、掲示板やブログから初めてネット態勢がついた人から見ると、非常に危うい存在だったと当時は思っていた。(プロフで顔出し、全体公開でローカルネタ発信など)
一時期そんな"mixi世代”も増えたことにより、どこへ行っても「あいつmixiでさあ」とか会話が聞けたようなこともあった。しかし、そんなmixiも衰退の局面を迎えている。下記のグラフを見て分かる通り、昨年9月以降にPC訪問者数では、facebookに負けている。

といっても、その他二部門については、mixiは圧倒的な勝利だ。



※グラフ出典先:http://blogos.com/article/24409/?axis=&p=2

只こちらは、昨年11月のデータのため、今時点ではきっとfacebookが延びているのだと考えられる。ここまでmixiが落ちぶれてしまったのには、足跡機能削除や観覧し辛くなったサイトなどが考えられるが、一番は”あきちゃった人が多い”ってことだろう。元々年齢制限をつけ、友達からの紹介でスタート出来るというルールがあったので、基本的に利用者は大学生〜若手社会人くらいに絞られ、結局大学生が大学を卒業すれば時間もなくなり、自然とmixiの滞在時間も少なくなる。だんだんマイミクのログイン率が減り日記を書いても誰もコメントくれないので、日記を書かない。そして誰も更新しないので、観ないという悪循環につきるのではないかと個人的に思う。現に自分の周りでもそういう風潮がある。そして、たまに更新したと思ったらfacebookを始めました!などと更新していたりするので、もはや場つなぎの場でしかないのである。
冒頭で、映画評論家の町山智浩氏の話をしたが、その時の評論で、自分を売り込みたい知ってもらいたいというアメリカ的思想で、基本的にハンドルネームではなく本名登録のfacebookでは、日本人の誰にも知らずに密かにネットをしたい日本人気質では、合わないかもしれないと言うくだりがあった。しかしながら、mixiから移行してきた人がこれほどにも多いのである。現に自分の周りでもfacebook始めたけど、やってる?という話が多い。僕からすると、なんでわざわざ場所変えて似たようなことをするのか理解できないので、facebookはやっていない。と言ったものの2010年くらいにアカウントはとっていた。(やることがないので去年アカウント削除したけど)
もともと、アメリカ発祥のもてたい男達がつくったfacebookと自分の居心地の良い場所を作るという思想のmixiじゃ違いがでるのも当然であるが、mixiからの移行組がでたという現実をmixiは重く受け止めるべきだろう。一回やめたら基本的にもう二度と昔のウェブサイトなんてみないだろうし、新規を掴むにしても、話題にかけるので、難しいだろうな。

個人的な利用としては、結局ブログに戻ってしまった訳だし、正直SNSの空気感はめんどくさいにつきる。時代に逆行するが、自ら情報発信をして、興味があるひとにだけコメントもらえばいいって考え方が一番楽。ツイッターもコミュニケーションツールというより、本当に呟く用途で使っているので気兼ねしなくていいし、このブログもその延長線上で始めたものだ。今後も適度に力を抜いて書いていきます。