見えない壁から届きそうな距離へ 『SHIROBAKO』第14話「仁義なきオーディション会議!」

2クール目の2話目にあたる第14話「仁義なきオーディション会議!」を見ました。今回ムサニは三女「第三飛行少女隊」のオーディション会議へ。

ずかちゃんが参加する三女のオーディションの様子とオーディション会議の様子が描かれていました。今回、オーディションネタを使いながら、ずかちゃんの成長について演出していた。

アニメーション同好会のずかちゃん以外の彼女らは「飛行機」(みーちゃんも「三女」の3D担当?)をキーに仕事をすることになる。
しかし、ずかちゃんはオーディションに落ちる。彼女とアニメとの仕事の間には必ず一枚の壁に隔てられている。

例えばオーディション。アフレコもそうかと思いますが、ジャッジする側との距離感。見えるけど、見えない距離の存在。


そして、居酒屋のシーンでもカウンターとお客様を隔てる壁の存在。


今までの彼女であれば、すぐ落ち込んでいたが、オーディションの様子もそうだけど、「自信」が生まれているのがわかる。オーディションの隔てる見えない壁から、居酒屋のカウンターの距離感、もう直ぐ、手を伸ばせば届きそうな距離(未来)まで近づいている。

その効果を高めるのがオーディション会議の木下監督の「うまいかも」のメモ。少しづつではあるが、監督の二番目候補に入るなど、成長を感じられる演出だった。

また、距離を感じさせるのは、居酒屋のカウンターとオーディションだけでなく、音響監督との距離。

政治的な判断ではなく、あくまでも作品の質を高める選択。音のプロであることを、距離を離すこと(客観的)で表現している。必要なのは作品を良くすることだと。

時間や敷居(距離)を使った演出が光るいい回でした。

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